はじめに
横須賀市北久里浜駅にある一会整骨院です。いつもブログをお読みいただき有難う御座います。
腰痛でお悩みの方の中には、ブロック注射を受けても一時的な効果しか感じられなかったり、効果が徐々に弱くなってきたりした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか？今回は、腰痛治療で一般的なブロック注射について、その効果や限界、そして当院が提供する骨盤矯正・背骨矯正・体幹トレーニングによる根本治療との違いを解剖学、運動学の視点からお伝えします。
ブロック注射の基本と種類
ブロック注射とは、局所麻酔薬やステロイド薬を神経や関節周囲に直接注入することで、痛みを遮断し炎症を抑える治療法です。主な種類には以下があります。
- 硬膜外ブロック（エピデュラルブロック）: 脊椎の硬膜外腔に薬剤を注入し、神経根や周囲の炎症を抑制します。
- 神経根ブロック（ルートブロック）: 特定の神経根に直接薬剤を注入し、圧迫部位に効果的です。
- 仙骨硬膜外ブロック: 比較的安全性が高く、坐骨神経痛に適応されています。
- 椎間関節ブロック（ファセットブロック）: 椎間関節由来の痛みに効果的です。
- トリガーポイント注射: 筋肉の圧痛点に直接注射し、筋由来の痛みを緩和します。
このように単にブロック注射と言っても5つの種類があり、患者様の状態に合わせて選択されています。
ブロック注射が適している方
ブロック注射が効果的とされるのは、主に以下のような方々です。
- 急性の強い腰痛で、通常の生活動作が困難な状態の方
- 坐骨神経痛などで、足への放散痛やしびれが強い方
- 通常の保存療法では十分な効果が得られていない方
- 手術までの一時的な痛み緩和が必要な方
- 高齢や基礎疾患により、運動療法が困難な方
この症状に当てはまる方は多いのではないでしょうか？実際にブロック注射を行っても症状が改善しない、効果が薄れてしまう原因についてはこれから説明します。
ブロック注射のメリットとデメリット
メリット
- 即効性の高さ
- 注射直後から痛みの軽減を実感できる
- 急性の痛みに対して効果的
- 早期の日常生活復帰が可能
- 施術の簡便さ
- 外来で短時間で終了
- 局所麻酔で実施可能
- 身体への負担が比較的少ない
デメリット
- 効果の一時性
- 原因除去ではないため、効果の持続が限定的（数日〜数週間）
- 繰り返しの治療が必要になりやすい
- 長期的には医療費の負担が大きくなる可能性
- 副作用のリスク
- 注射部位の痛みや腫れ
- 感染のリスク
- 稀に神経損傷の可能性
- ステロイド使用による全身への影響（骨粗鬆症、血糖上昇など）
- 効果の減弱
- 回数を重ねるごとに効果が弱まる傾向
- 組織の脆弱化のリスク
結局、ブロック注射をしても改善が見られなけば手術を勧められてしまいます。手術をしたいと思う人は少数だと思います。多くの患者様が手術をせず日常生活の中で治していきたいと希望されていると思います。
なぜ整形外科の治療では根治が望めないのか、説明していきます。
なぜブロック注射の効果が徐々に感じられなくなるのか
- 根本原因への非対応
- 腰痛の原因となる姿勢の歪みや筋力低下が改善されない
- 悪い生活習慣や動作パターンが継続
- 組織の変性や炎症が進行
- 身体の適応現象
- 薬剤への耐性
- 神経の感受性変化
- 局所組織の変化
- 二次的な問題の発生
- 痛みを恐れる心理的影響
- 代償動作による新たな負担
- 活動量低下による筋力低下
一言で言うと、腰痛の原因にアプローチしていない！これに尽きると思います。例えば風邪をひいて解熱剤を服用して熱が下がっても安静にせず、栄養もとらず通常の生活をしていたら風邪自体は治りませんよね？
私はブロック注射を否定するつもりはありません。辛い患者様の痛み、一時的ではあると思いますが注射は有効だと考えています。しかし、それだけでは改善されないのが慢性腰痛や坐骨神経痛なのです。
次に当院での治療をご紹介します。
一会整骨院の根本治療アプローチ
当院では、腰痛の「根本原因」に着目し、以下の三本柱で包括的な治療を提供しています：
1. 骨盤矯正 – 体の土台を整える
骨盤は体の土台であり、この歪みが全身のバランスに影響します。当院では、
- 精密な骨盤バランス評価：左右の高さ、前後傾、回旋などを細かく分析します。
- 手技による的確な調整：骨盤の仙腸関節や寛骨を正しい位置関係に戻す施術を行います。
- 解剖学的アプローチ：仙腸靭帯、腸骨筋、梨状筋などの周辺組織も含めた総合的調整を行い治りやすいお体へ導きます。
骨盤が正しい位置に戻ることで、L4・L5・S1など腰椎下部への過度な負担が軽減され、神経圧迫も解放されます。これにより坐骨神経痛や椎間板ヘルニアの症状も緩和されることが期待できます。
2. 背骨矯正 – 神経の通り道を確保する
脊柱は神経の通り道であり、その歪みは様々な痛みの原因となります：
- 脊柱アライメント評価：前弯・後弯カーブの評価と各椎骨の位置関係を確認
- 椎間関節の可動性回復：固まった脊椎の動きを徐々に回復させる調整
- 神経圧迫の解放：歪みによる神経根圧迫を解消し、神経伝達を正常化
背骨矯正により、脊柱起立筋群の過緊張が緩和され、椎間板への圧力分散が均等化されます。特に多裂筋などのインナーマッスルが正常に機能し始めることで、背骨の安定性が向上し、慢性的な腰部の筋緊張が改善されます。
3. 体幹トレーニング指導 – 体を支える筋肉を強化する
「腰痛は弱い筋肉に現れる」と言われるように、適切な筋力強化は必須です：
- インナーユニット強化：腹横筋、多裂筋、骨盤底筋、横隔膜の協調性向上
- プログレッシブな負荷設定：個々の状態に合わせた段階的なトレーニング処方
- 日常動作への応用：座る・立つ・歩くなど日常動作の改善指導
体幹トレーニングにより、脊柱の動的安定性が向上し、姿勢維持能力が改善します。特に腹横筋の正常な収縮パターンが戻ることで、腹圧が適切にコントロールされ、椎間板への負担が軽減します。また、多裂筋の強化により、各椎骨間の微細な動きを制御できるようになり、腰椎分節不安定性が改善します。
当院の根本治療による身体の変化
当院の三本柱アプローチにより、以下のような解剖学的・運動学的変化が期待できます。
- 力学的バランスの回復
- 骨盤・背骨の正しいアライメント確立による重力線の最適化
- 荷重分散の均等化による特定部位への過度な負担軽減
- 筋連鎖（筋肉の繋がり）の正常化による全身の調和的な動き
- 神経機能の正常化
- 圧迫された神経根の解放による痛み信号の減少
- 固有受容器感覚の回復による身体位置覚の向上
- 筋紡錘・ゴルジ腱器官の機能正常化による筋緊張調整
- 筋・筋膜システムの最適化
- 過緊張状態の解消による血流改善と代謝向上
- 筋力バランスの修正による協調的な動きの回復
- 筋膜のスライディング改善による柔軟性向上
- 日常生活への波及効果
- 疲労感の軽減による活動量の自然な増加
- 睡眠の質向上による回復力の強化
- 心理的不安の軽減によるQOL全体の向上
ブロック注射と根本治療の最適な選択
ブロック注射と当院の根本治療アプローチは、対立するものではなく、状況に応じて補完的に選択されるべきものです。
- 急性期の強い痛み：ブロック注射で痛みを緩和し、活動可能な状態に
- 痛みが落ち着いた回復期：当院の根本治療で原因に対するアプローチ
- 再発予防・メンテナンス期：定期的な調整と自己ケアの習慣化
痛みとは身体からの「SOSサイン」です。一時的に痛みを抑えるだけでなく、なぜその痛みが生じているのかを理解し、根本から改善することが真の健康への道です。
おわりに
ブロック注射は急性期の痛み管理には有効ですが、長期的な解決には根本原因へのアプローチが不可欠です。当院では、骨盤矯正・背骨矯正・体幹トレーニング指導を通じて、一人ひとりの身体特性と生活習慣に合わせた総合的な治療プログラムを提供しています。
腰痛でお悩みの方は、まずは当院へご相談ください。経験豊富な院長が丁寧に症状をお伺いし、詳細な検査・評価のうえで最適な治療プランをご提案させていただきます。
本当の意味での健康な体づくりと、再発しない強い体づくりを、一緒に目指していきましょう。
一会整骨院
横須賀市根岸町5-21-38 奥山ビル1階
046-845-917