
こんにちは、神奈川県横須賀市根岸町の一会整骨院です。3月に入り、スギ花粉が本格的に飛散する季節となりました。当院では近頃、「くしゃみをしたら急に痛みが走った」という症状でご来院される患者様が増えています。実は、強いくしゃみが原因で肋骨にひびが入ったり、背部や腹部の筋肉を痛めたりするケースは珍しくありません。今回は花粉症シーズンに特に注意したい「くしゃみによる筋骨格系のトラブル」についてご説明します。
くしゃみの威力は想像以上!体への影響とメカニズム
くしゃみの瞬間、体内では何が起きているのでしょうか?くしゃみは最大で時速150kmにも達する強力な空気の噴出を伴います。この時、胸郭(きょうかく)周辺の筋肉は急激に収縮し、横隔膜や肋間筋に大きな負担がかかります。
医学文献によると、くしゃみ時の胸腔内圧は通常の10倍以上に上昇することがあり、この急激な圧力変化が組織への損傷リスクを高めます。特に高齢者や骨粗しょう症の方、日常的に姿勢が悪い方は、くしゃみ一つで肋骨にストレス骨折(疲労骨折)を引き起こす可能性があるのです。
こんな症状が出たら要注意!くしゃみによる損傷の典型的な症状
くしゃみによる損傷で当院に来られる患者様には、以下のような典型的な症状がみられます:
- 肋骨周辺の痛み:くしゃみの瞬間または直後に鋭い痛みを感じ、呼吸や体の動きで痛みが増す
- 背部の筋肉痛:肩甲骨周辺や背中にかけての張りや痛み
- 腹部の筋肉痛:腹直筋(いわゆる「シックスパック」の筋肉)の痛みや張り
- 横隔膜の痛み:深呼吸すると痛む、しゃっくりが止まらないなどの症状
特に「くしゃみをした瞬間にポキッと音がした」「息を吸うと特定の場所が痛む」といった症状がある場合は、肋骨の骨折やひびの可能性が高いため、早めの受診をおすすめします。
肋骨にひびが入ったらどうなる?診断と回復期間
肋骨にひびが入った場合、一般的に以下のような経過をたどります:
- 診断方法:レントゲン検査が基本ですが、微細なひびは映らないことも多く、CTスキャンが必要なケースもあります
- 回復期間:通常骨融合には6〜8週間程度かかりますが、完全に痛みがなくなるまでは12週以上かかる患者様もおり、個人差があります
- 治療法:肋骨バンドや固定バンデージを巻くことが一般的です。手術を行うことはほとんどなく、痛みのコントロールを中心とした保存的治療が主流となっています
横須賀市内の整形外科や総合病院と連携しながら、当院では適切な応急処置とその後のリハビリテーションをサポートしています。
花粉症シーズンを乗り切る!くしゃみによる損傷を防ぐ5つのポイント
- くしゃみの際は姿勢を整える:可能であれば座った状態で、背筋を伸ばし、両手で胸を軽く支えてくしゃみをしましょう
- くしゃみを我慢しない:くしゃみを完全に抑え込むと、内圧がさらに高まり危険です。代わりに口を開けて「ハークション」と音を分散させましょう
- 日頃からの姿勢改善:猫背や円背など姿勢の悪さは胸郭の柔軟性を低下させ、くしゃみの衝撃に耐えられなくなります
- 胸郭周りのストレッチ:肋間筋や横隔膜のストレッチで柔軟性を高めておくことが予防につながります
- 抗ヒスタミン薬の活用:医師の指導のもと、花粉症症状そのものを抑える薬剤の使用も検討しましょう
根岸町一会整骨院でのアプローチ
当院では、くしゃみによる肋骨や筋肉の損傷に対して、以下のようなアプローチで患者様の回復をサポートしています:
- 個別評価:損傷の程度や範囲を丁寧に評価
- 痛みの軽減:適切な物理療法や手技療法による痛みのコントロール
- 呼吸リハビリ:肋骨損傷後の肺活量低下を防ぐ呼吸エクササイズ指導
- 姿勢改善:再発防止のための姿勢指導と自宅でできるエクササイズ
整形外科では痛み止めと肋骨バンドのような固定だけで特に手技をおこなうことはありません。これが損傷した肋骨の回復を遅らせることだけでなく、脊椎や周囲の肋骨、腹筋を弱くしてしまいます。
当院では、最短での治癒を目指しておりますので、状態合わせて積極的に施術を行います。
まとめ:くしゃみは侮れない!早めの対処が大切
花粉症のくしゃみは「ただのくしゃみ」と軽視せず、体への影響を理解して適切に対処することが大切です。くしゃみ後に続く痛みがある場合は、我慢せずに早めに当院へ相談下さい。
横須賀市根岸町の一会整骨院では、花粉症シーズンに増えるこれらの症状に対応し、皆様の日常生活への早期復帰をサポートいたします。ご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
【参考文献】
- 日本整形外科学会誌「非外傷性肋骨骨折の臨床的特徴と治療法」
- 日本臨床スポーツ医学会「日常生活動作による筋骨格系損傷の実態調査」
- 呼吸器学会「くしゃみ時の胸腔内圧変化に関する研究」