腰椎分離症について~一会整骨院での施術法~

    こんにちは、横須賀市北久里浜、堀ノ内エリアにある一会整骨院です。新中学生、新高校生となり部活動のレベルが格段に上がる事で体がついていかず腰椎分離症になる学生が増えてきます。早期に正しく対処すれば、長期間部活を休むことなく復帰することが出来る症状ではありますが、整形外科を受診して「腰椎にヒビが入っている」と説明されると不安になる親御さんの気持ちはよくわかります。

    そんな親御さんや学生の不安を少しでも和らげるために、ブログを書いていきますね。

    好発年齢とその理由

    腰椎分離症は主に10代の成長期の子どもに多く見られます。特に11〜15歳頃に発症することが多いです。この年齢に好発する理由として:

    • 成長期に脊椎の骨が急速に成長し、関節突起間部が完全に骨化していない時期であること
    • この時期にスポーツ活動が活発になり、腰部への繰り返しの負荷が増加すること
    • 特に成長スパート期(急激な身長増加期)に骨の強度が追いつかない状態で過度な運動負荷がかかること

    多発する部活動

    腰椎分離症は特に以下のような部活動に参加している学生に多く見られます:

    • 野球(特にピッチャー)
    • サッカー
    • バレーボール
    • バスケットボール
    • 体操競技
    • 陸上競技(特にハードル、走り高跳び、やり投げなど)
    • 柔道・剣道などの武道

    これらの競技に共通するのは、腰部の過伸展(そりかえり)や回旋運動、繰り返しの衝撃が加わることです。

    初期症状

    腰椎分離症の初期症状として以下が挙げられます:

    • 腰痛(特に運動時や長時間の立位・座位で悪化し、休息で軽減する)
    • 前屈よりも後屈(そりかえり)動作での痛み増強
    • 腰部の片側または両側の痛み
    • 痛みが臀部や大腿部の後面に放散することがある
    • 症状が徐々に進行する傾向がある

    初期では軽度の痛みのため見過ごされることも多く、無理に運動を続けると症状が悪化する可能性があります。

    当院での改善理由

    整形外科で腰椎分離症と診断された後も、当院での治療が効果的な理由は以下の通りです。

    1. 総合的なアプローチ:単に痛みを抑えるだけでなく、原因となる姿勢の改善や筋力バランスの調整を行います。特に最近のお子さんは姿勢が悪く胸椎の後弯や股関節の硬さが腰への負担を増悪させている場合が珍しくありません。
    2. 個別の運動プログラム:患者さん一人ひとりの状態や競技特性に合わせたリハビリプログラムを提供します。腰椎分離症を改善させるためには自宅でもケアも必要となります。動画に取ってもらったり自宅でのケアも積極的に行ってください。
    3. 筋力強化と柔軟性向上:腰部安定性を高める体幹筋群の強化と、硬くなった筋肉の柔軟性を回復させます。
    4. 日常生活の指導:学校生活や練習中の注意点など、痛みを悪化させないための具体的なアドバイスを提供します
    5. 腰痛治療の専門性:当院は成長期の腰痛だけでなく、幅広い層の腰痛患者様が来られています。開業11年の臨床経験と海外での解剖学の知識を糧に施術にあたっています

    まとめ

    一会整骨院では、成長期に多い腰椎分離症に対し、姿勢や筋力バランスの改善、個別リハビリ、柔軟性向上など総合的なアプローチで対応。特に11〜15歳の部活動で腰に負担がかかる学生に多く、早期対応で部活を続けながら改善を目指せます。

    参考文献

    1. 日本整形外科学会スポーツ委員会:「学校における運動器検診の手引き」(日整会誌2018; 92: 799-831)
    2. 西良浩一他:「腰椎分離症の保存療法 —Hard braceとSoft braceのRCT—」(日本腰痛学会雑誌 2016; 22: 25-31)
    3. 中川照彦:『スポーツ整形外科学』(南江堂, 2019)
    4. 日本臨床スポーツ医学会:「スポーツ選手の腰痛診療ガイドライン」(2019)
    5. 日本整形外科学会ホームページ:「腰椎分離症」(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spondylolysis.html)

    腰椎分離症は早期発見・早期治療が重要です。適切な休息とリハビリテーションにより、多くの場合、手術なしで症状の改善が見込めます。痛みを我慢せず、まずは専門家に相談することをお勧めします。