プランクは坐骨神経痛に良い!

    今日は坐骨神経痛の患者様にプランクを勧めている理由についてお伝えしていきます。プランクは体幹トレーニングの中で代表的であり、正しく行うことで腰に負担をかけずにインナーマッスルを鍛えるためにお勧めの種目です。男性や女性、年齢により強度は異なりますので、個々に合わせて秒数やフォームは指導しています。

    坐骨神経痛とは

    坐骨神経痛は、腰から足先まで伸びる「坐骨神経」が圧迫や刺激を受けることで、お尻や太もも、ふくらはぎ、足先などにしびれや痛み、違和感が現れる症状の総称です。疾患名ではなく、腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、梨状筋症候群など、さまざまな原因で起こります。症状は個人差が大きく、重症化すると歩行困難や排尿・排便障害を伴うこともあります1

    坐骨神経痛の主な原因

    • 腰部脊柱管狭窄症:加齢などで背骨の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫される
    • 椎間板ヘルニア:背骨の間のクッションが飛び出し、神経を圧迫する
    • 梨状筋症候群:お尻の筋肉(梨状筋)が坐骨神経を圧迫する
    • その他:外傷、腫瘍、糖尿病などによる神経障害←※この場合は内科での専門的な治療が必要です

    坐骨神経痛の治療と予防

    治療は、痛みのコントロールやリハビリ、ストレッチ、筋力トレーニングなどの保存的療法が中心です。日常生活では、腰に負担をかけない姿勢や動作、適度な運動、体幹筋の強化が重要とされています。

    プランク・サイドプランクが有効な理由

    体幹筋(インナーマッスル)強化による腰部安定性の向上

    プランクやサイドプランクは、腹筋・背筋・側腹筋など体幹全体をバランスよく鍛えるトレーニングです。これらの筋肉を強化することで、腰椎や骨盤周囲の安定性が高まり、坐骨神経への余計な負担を減らすことができます。特に、腰部を支える筋肉がしっかり働くことで、姿勢の崩れや腰へのストレスが軽減され、坐骨神経痛の予防・改善に役立ちます1

    エビデンス(日本の学術論文より)

    • 「体幹筋力トレーニングは腰痛や坐骨神経痛の改善に有効であり、プランクなどの体幹安定化運動が神経症状の軽減や再発予防に寄与する」と報告されています(参考:日本臨床スポーツ医学会誌 )
    • 「サイドプランクを含む体幹筋トレーニングは、腰部脊柱管狭窄症患者の歩行能力や疼痛軽減に有効である」とする研究もあります(参考:理学療法科学 )

    プランク・サイドプランクの正しいやり方

    プランクのやり方

    1. うつ伏せになり、胸の横に肘をつく
    2. 肩と肘が直角になるように上半身を支える
    3. つま先を立て、腹筋に力を入れて体を床から持ち上げる
    4. 頭・肩・腰・膝・かかとが一直線になるように意識
    5. 10~30秒キープし、ゆっくり膝をついて休む

    注意点

    • お尻が上がりすぎたり下がりすぎたりしない
    • 出来るだけ、骨で上半身を支えるように肩をリラックス
    • 腰が反らないように腹筋を意識

    サイドプランクのやり方

    1. 横向きになり、肘を肩の真下につく
    2. 膝または足を伸ばし、体を持ち上げる
    3. 頭・胸・腰・かかとが一直線になるように意識
    4. 10秒から無理なくキープし、反対側も同様に行う

    注意点

    • 腰が落ちたり、顔や体が前に出ないように
    • 姿勢が崩れやすいので、鏡でチェックするか家族に見てもらう
    • 難しい場合は膝をついてもOK←院長は膝をつくのを勧めています!

    実践時の注意点

    • 痛みが強い場合や、しびれ・麻痺が増す場合は無理せず中止
    • 正しいフォームを守ることが最優先
    • 初めての方は10秒程度から始め、徐々に時間や回数を増やす
    • 呼吸を止めず、ゆっくりとした呼吸を意識する。出来れば腹式呼吸を意識すると横隔膜もいっしょに使えるのでなお良い。

    まとめ

    プランクやサイドプランクは、体幹を鍛え腰部の安定性を高めることで、坐骨神経痛の予防・改善に役立ちます。正しいフォームと無理のない範囲で継続することが大切です。誤ったフォームは無理な強度はかえって悪化しますので、当院の指示のもと行ってください。

    一会整骨院の場所

    〒239-0807 神奈川県横須賀市根岸町5-21-38 1F右

    ☎046-845-9171

    北久里浜駅、堀ノ内駅から車で2分。駐車場完備。完全予約制

    健康の為には施術と自宅でのケアが欠かせません。自分になったトレーニング方法を知りたい方は一度ご相談ください。

    参考文献

    • 日本臨床スポーツ医学会誌 「体幹筋力トレーニングの腰痛・坐骨神経痛に対する効果」
    • 理学療法科学 「体幹筋トレーニングが腰部脊柱管狭窄症患者の歩行能力と疼痛に及ぼす影響」