化膿性脊椎炎とは?症状・原因・診断・治療について

    こんにちは、神奈川県横須賀市根岸町にある一会整骨院です。
    今回は、あまり耳馴染みのない疾患かもしれませんが、放置すると重篤な症状につながることもある【化膿性脊椎炎】について解説いたします。
    治療を受けているが、中々痛みが改善せず安静時も激痛がある、発熱や悪寒を伴う腰痛の場合は一度、専門の医療機関への受診をお願いしていますm(_ _”m)

    ■ 化膿性脊椎炎とは?

    化膿性脊椎炎とは、脊椎(背骨)や椎間板に細菌が感染し、炎症を引き起こす病気です。
    主に黄色ブドウ球菌などの細菌が血液を介して脊椎に到達し、骨や軟部組織を化膿させてしまいます。

    進行すると骨の破壊や神経の圧迫を引き起こし、重度の痛みや神経障害を伴うこともあります。


    ■ なりやすい人・年齢は?

    化膿性脊椎炎は以下のような方に多く見られます:

    • 高齢者(60歳以上)
    • 糖尿病や腎不全、悪性腫瘍などの基礎疾患を持つ方
    • 長期間のステロイド治療を受けている方
    • 免疫力が低下している方
    • 人工関節やカテーテルなどの医療機器を使用している方

    また、最近では高齢化の進行により、地域でもこの病気のリスクが高まっている傾向があります。


    ■ 主な症状と他疾患との違い(鑑別)

    化膿性脊椎炎の代表的な症状は以下の通りです:

    • 原因不明の強い背中や腰の痛み(安静にしても改善しない)
    • 発熱・悪寒・倦怠感などの全身症状
    • 患部を押すと激痛が走る
    • 進行すると手足のしびれや麻痺などの神経症状

    他の疾患、たとえば椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症と違い、安静にしても痛みが改善せず、発熱や血液検査異常を伴うのが特徴です。
    慢性的な腰痛とは明確に異なります。


    ■ 確定診断には何が必要?

    化膿性脊椎炎の診断には以下の検査が必要です:

    • MRI検査:炎症や膿瘍の有無、広がりを詳細に確認できる
    • 血液検査(CRP、白血球数):炎症反応の有無を確認
    • 血液培養:菌種の特定と抗菌薬の選定
    • CTガイド下の生検:細菌を直接採取し、診断の確定につなげる

    早期の確定診断が、重症化を防ぐ上で極めて重要です。


    ■ 治療法は?

    化膿性脊椎炎の治療は、内科的治療(抗菌薬の投与)が中心です。
    以下のような治療が行われます:

    • 点滴または内服による抗菌薬治療(通常4〜6週間以上)
    • 痛みを緩和するための安静やコルセット装着
    • 必要に応じて外科的処置(膿瘍の排膿や除去)

    状態によっては入院治療が必要になるケースも少なくありません。


    ■ 完治までの期間は?

    治療を始めるタイミングや患者様の体調によっても異なりますが、
    一般的には2〜3か月程度の治療期間が必要とされます。
    骨の損傷が大きい場合は、それ以上かかることもあり、長期的な経過観察が重要です。


    ■ 一会整骨院としてのサポート

    一会整骨院では、化膿性脊椎炎に対しての投薬などの治療をすることは出来ません。
    当然、協力医療機関や他院への紹介を促し患者様の回復を後押しさせて頂きます。
    当院へ脊柱管狭窄症腰椎椎間板ヘルニアと診断された患者様は事前にMRIを撮影されている方が多く、整骨院での臨床上極めて少ない疾患ではありますが、患者様のお体を第一に考えその都度適切なアドバイスをさせて頂ております。


    ■ まとめ

    化膿性脊椎炎は早期発見と適切な治療が命運を分ける疾患です。
    「ただの腰痛だと思っていたら、実は重い病気だった…」というケースもあります。

    慢性化した背部痛や発熱を伴う痛みを感じた際は、
    ぜひ一度、横須賀市根岸町の一会整骨院までご相談ください。

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