脊柱管狭窄症の方が「歩くとき」に気をつけたいポイント

    —症状を悪化させない歩行と、日常に取り入れるべき習慣—

    こんにちは。横須賀市根岸町の一会整骨院です。
    脊柱管狭窄症でご来院される患者さんの多くが、「歩き続けると足がしびれて休まざるを得ない」「長く歩けない」というお悩みを抱えています。これは脊柱管狭窄症の典型的な症状である“間欠性跛行(かんけつせいはこう)によるものです。

    今回は、脊柱管狭窄症の方が 日々の生活で無理なく取り入れられる“歩き方のポイント” をまとめました。


    ■ 脊柱管狭窄症とは?

    脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、
    神経や血管が圧迫されることで 足の痛み・しびれ・脱力感 が生じる疾患です。

    特に特徴的なのが「前かがみで楽になるのに、まっすぐ立って歩くとつらくなる」という点です。
    立位や歩行時に脊柱管がより狭くなることで、神経・血管の負担が強まるためです。


    ■ 典型的な症状(間欠性跛行)

    脊柱管狭窄症の患者さんが最も困る症状が 間欠性跛行 です。

    • 歩いていると足がしびれて、痛みが出てくる
    • 少し休むとまた歩けるようになる
    • 自転車は比較的楽に乗れる
    • 前かがみ姿勢だとしびれが出にくい

    この症状は、歩き続けることで神経・血管への負担が増し、血流が低下することで起こります。


    ■ 無理に歩き続けるのはNG

    「リハビリだから」「歩いたほうが良いと言われたから」と、
    症状が出るまで無理をして歩き続ける方が多い のですが、これは逆効果です。

    ✔ 症状が出るまでの“無理な歩き”は常に神経を圧迫

    間欠性跛行が出るほどの負荷をわざわざ作ってしまうため、
    神経や血管に 常にダメージを与え続ける状態 になります。

    ✔ 大切なのは「間欠性休憩」

    症状が出る前に 自ら休むこと が大切です。

    • しびれが出る前に、少し腰を丸めて一休み
    • ベンチがなくても、軽く前屈みになればOK
    • 「まだ歩けるかな?」の段階で休むのがコツ

    これを「間欠性休憩」と言い、脊柱管狭窄症の方にはとても有効です。

    例えば1000歩で症状が出てくる、10分で症状が出てくる場合は7割程度に歩行を制限して症状が出てくる前に休むという方法です。


    ■ 脊柱管狭窄症と運動療法の重要性

    脊柱管狭窄症は、安静にするだけでは改善しません。
    かえって安静にしすぎることで、筋力が低下して要介護の問題も出てきます。
    むしろ 適切な運動で“神経と血流の通り道”を確保することが改善のカギ になります。

    その中でも当院が推奨しているのが

    インナーマッスルトレーニング(特にドローイン)です!


    ■ お腹をへこませるだけで腰が安定する「ドローイン」

    ✔ ドローインとは?

    お腹を軽くへこませることで、
    体幹の深部にある インナーマッスル(腹横筋) が働き、腰が安定するトレーニングです。

    ✔ やり方

    1. 仰向けに寝て、膝を立てて、息を吸うときに下腹部を膨らまし、吐くときにお腹を凹まします。
    2. 背中や肩に力は入れず、自然呼吸のままキープ
    3. 慣れてきたら、座位・立位・歩行中に取り入れる

    ✔ なぜ脊柱管狭窄症に良いのか?

    • 腰が安定し、神経の通り道が確保されやすい
    • 反り腰が改善され、神経圧の軽減につながる
    • 歩いても症状が出にくい身体へ変わる

    ■ 歩くときにおすすめ:「お腹へこませ歩き」

    ドローインでお腹をへこませた状態をキープしながら歩く方法で、
    脊柱管狭窄症の歩行トレーニングとして非常に優れています。

    ✔ ポイント

    • お腹をへこませたまま呼吸は止めない
    • 背中や肩に力を入れない
    • 無理に大股で歩かない
    • 間欠性休憩を入れながら行う

    ※慣れるまでは短時間の練習でOKです。


    ■ 毎日の生活に取り入れてみましょう

    脊柱管狭窄症は、
    「正しい体の使い方」と「神経に負担をかけない生活習慣」で大きく改善が見込めます。

    ● 取り入れるべき習慣

    • お腹へこませ歩き
    • 症状が出る前の間欠性休憩
    • 少し前かがみ姿勢の活用(買い物カートなど)
    • 反り腰を避け、腰に負担をかけない姿勢
    • 日々の軽いストレッチ

    これらをコツコツ積み重ねるだけで
    「長い距離を歩けるようになった」という患者さんがとても多くいらっしゃいます。


    ■ つらい症状でお悩みの方へ

    脊柱管狭窄症は正しいケアを続けることで、
    痛みやしびれの改善、歩行距離の向上を十分に目指せる疾患です。

    「歩くとすぐにしびれる…」
    「最近どんどん距離が歩けなくなっている…」

    そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
    症状を悪化させない生活動作や、あなたの状態に合わせた運動療法をお伝えいたします。

    まとめ

    脊柱管狭窄症で歩くと足がしびれる原因は、神経や血管が圧迫される「間欠性跛行」です。症状が出るまで無理に歩くと悪化するため、しびれる前に休む“間欠性休憩”が重要です。また、インナーマッスルを働かせるドローイン(お腹をへこませる動き)を使った「お腹へこませ歩き」は腰を安定させ、歩行時の負担を軽減します。日常生活に取り入れることで歩ける距離の改善が期待できます。

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    院情報・アクセス

    院詳細

    店舗名一会整骨院
    営業時間午前8:30~12:30 午後15:00~20:00 
    水曜日、土曜日は午前診療のみ
    定休日日曜、祝日
    住所〒239-0807
    神奈川県横須賀市根岸町5-21-38
    奥山ビル1階右号室
    交通バス停「妙真寺」徒歩5分
    駐車場2台
    電話番号046-845-9171