その手のしびれ、胸郭出口症候群かもしれません|横須賀市の整骨院が原因と治療を解説

    こんにちは。神奈川県横須賀市根岸町の一会整骨院、杉田です。

    「最近、手がしびれる」
    「腕がだるくて、夜も眠れない」
    「パソコン作業をしていると、だんだん手がしびれてくる」

    このような症状で当院に来られる方が、近年とても増えています。多くの方が「首が悪いのかな」「頸椎ヘルニアかも」と心配されて来院されますが、詳しく診させていただくと、実は「胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)」であることが少なくありません。

    胸郭出口症候群は、首でもなく、手でもなく、鎖骨周辺で神経や血管が圧迫されることで起こる病態です。聞き慣れない名前かもしれませんが、実はデスクワークをされている方、なで肩の方、重い荷物を持つ方に非常に多く見られる症状なのです。

    今回は、この胸郭出口症候群について、どんな病態なのか、なぜ起こるのか、そして当院でどのように治療しているのかについて、詳しくお話しします。


    胸郭出口症候群とは何か

    胸郭出口症候群を理解するには、まず「胸郭出口」という場所について知る必要があります。

    胸郭出口という狭い通り道

    首から腕に向かう神経と血管は、体の中を通るときに、いくつかの狭い場所を通過しなければなりません。その中で最も問題になりやすいのが「胸郭出口」と呼ばれる場所です。

    胸郭出口は、首の付け根から鎖骨の周辺にかけての領域で、具体的には以下の骨と筋肉に囲まれた狭いスペースです。上からは鎖骨があり、下からは第一肋骨があり、前からは鎖骨下筋という小さな筋肉があり、後ろからは斜角筋という首の筋肉があります。この限られたスペースを、腕に向かう神経の束である腕神経叢と、鎖骨下動脈・鎖骨下静脈という太い血管が通過しているのです。

    想像してみてください。狭いトンネルを太いケーブルとパイプが通っているような状態です。このトンネルがさらに狭くなったら、ケーブルやパイプは圧迫されてしまいます。これが胸郭出口症候群で起きていることなのです。

    なぜ圧迫が起こるのか

    この狭いスペースが、さまざまな理由でさらに狭くなることがあります。姿勢が悪くなると鎖骨が下がり、第一肋骨との間が狭くなります。首の筋肉が硬くなると、後ろから神経や血管を圧迫します。鎖骨下筋という小さな筋肉が硬くなると、前から圧迫します。重い荷物を持ったり、腕を上げる動作を繰り返したりすると、この部分に繰り返しストレスがかかります。

    こうして神経が圧迫されると、腕や手にしびれや痛みが走ります。血管が圧迫されると、腕がだるくなったり、冷たくなったり、色が悪くなったりします。これが胸郭出口症候群の症状です。


    胸郭出口症候群の症状

    胸郭出口症候群の症状は、神経が圧迫されるか、血管が圧迫されるかによって少し異なります。

    神経が圧迫された場合の症状

    神経が圧迫されると、その神経が支配している領域にしびれや痛みが現れます。腕神経叢は首の第5頸椎から第1胸椎にかけての神経の束なので、圧迫される場所によって症状の出る場所が変わります。

    多くの場合、小指側にしびれが出ます。これは第8頸神経と第1胸神経が圧迫されやすいためです。ピリピリとした電気が走るような感覚だったり、ジンジンと持続的にしびれたり、感覚が鈍くなったりします。夜間や早朝に症状が強くなることも多く、しびれで目が覚めてしまう方もいらっしゃいます。

    また、手の筋肉が弱くなることもあります。これは神経が運動神経も含んでいるためで、長期間圧迫が続くと、握力が低下したり、細かい作業がしづらくなったりします。ボタンをかけにくい、箸がうまく使えない、ペンを落としてしまうといった症状が現れることがあります。

    血管が圧迫された場合の症状

    血管が圧迫されると、血流障害の症状が現れます。腕全体がだるく重い感じがしたり、疲れやすくなったりします。長時間腕を上げていられない、洗濯物を干すのが辛い、電車のつり革を持っていられないといった訴えをよく聞きます。

    また、腕や手が冷たく感じることもあります。動脈が圧迫されて血流が減ると、十分な血液が届かないため、冷感が生じます。静脈が圧迫されると血液が戻りにくくなり、腕が腫れぼったくなったり、色が悪くなったりすることもあります。


    どんな人がなりやすいのか

    胸郭出口症候群は、特定の体型や生活習慣を持つ方に起こりやすい傾向があります。

    なで肩の方

    なで肩の方は、鎖骨が下がった位置にあります。そのため、鎖骨と第一肋骨の間のスペースが狭くなりやすく、神経や血管が圧迫されやすいのです。特に若い女性になで肩の方が多く、胸郭出口症候群も若い女性に多く見られます。

    なで肩の方は、肩甲骨を支える筋肉が弱いことも多く、肩甲骨が下がることでさらに鎖骨が下がり、症状が悪化しやすくなります。肩こりを併発している方も多く、首から肩にかけての筋肉が硬くなることで、さらに神経が圧迫されるという悪循環に陥ることもあります。

    重い荷物を持つ方

    重いバッグをいつも同じ肩にかけている方、重い物を運ぶ仕事をしている方も要注意です。重い物を持つと、肩甲骨が下に引っ張られ、鎖骨も下がります。これが繰り返されることで、胸郭出口が慢性的に狭くなってしまいます。

    特にショルダーバッグやリュックサックの紐が肩に食い込むと、直接神経や血管を圧迫することもあります。バッグの持ち方一つが、症状の原因になることもあるのです。

    デスクワークの方

    長時間のパソコン作業は、胸郭出口症候群の大きなリスク要因です。デスクワークでは、肩が前に入り込んだ姿勢(肩の内旋)になりがちです。この姿勢では、胸の筋肉(小胸筋)が短縮し、肩甲骨が前方に引っ張られます。すると、鎖骨の下のスペースがさらに狭くなります。

    また、キーボードやマウスを操作する際、腕を前に伸ばした状態が続きます。この姿勢では、斜角筋という首の筋肉が緊張し、神経や血管を後ろから圧迫します。一日中この姿勢を続ければ、症状が出るのも当然と言えるでしょう。

    腕を上げる動作が多い方

    美容師、歯科医、電気工事士など、腕を上げた状態で作業をすることが多い職業の方も、胸郭出口症候群になりやすいと言われています。腕を上げると、鎖骨が回転して第一肋骨に近づき、その間のスペースが狭くなります。この動作を一日に何度も繰り返すことで、神経や血管に繰り返しストレスがかかり、症状が現れるのです。

    猫背の方

    猫背の姿勢では、頭が前に出て、肩が前に巻き込みます。この姿勢は、首の筋肉を緊張させ、胸の筋肉を短縮させ、肩甲骨の位置を崩します。すべてが胸郭出口を狭くする方向に働くのです。

    慢性的な猫背は、胸郭出口症候群だけでなく、肩こり、首こり、頭痛など、さまざまな症状の原因になります。姿勢を改善することが、多くの症状の改善につながるのです。


    一会整骨院での胸郭出口症候群の治療

    当院では、胸郭出口症候群に対して、単に症状を和らげるだけでなく、根本的な原因にアプローチする治療を行っています。

    鎖骨下筋にアプローチ

    鎖骨下筋は、鎖骨の下面から第一肋骨につながる小さな筋肉です。この筋肉が硬くなったり短縮したりすると、鎖骨を下方に引っ張り、胸郭出口を狭くします。さらに、鎖骨下筋のすぐ下を神経と血管が通っているため、この筋肉が硬いと直接的に圧迫することもあるのです。

    多くの治療では、この鎖骨下筋へのアプローチが見落とされています。表面から触れにくい場所にあり、小さな筋肉なので、意識されにくいのです。しかし、当院の経験では、鎖骨下筋をしっかりとリリースすることで、症状が劇的に改善する方が多くいらっしゃいます。

    鎖骨下筋へのアプローチは、繊細な技術が必要です。鎖骨の下、胸の上部に位置するこの筋肉に、正確に圧をかけてリリースしていきます。患者さんからは「こんな場所を治療するんですね」と驚かれることも多いのですが、施術後に「腕が軽くなった」「しびれが楽になった」と実感していただけます。

    第一肋骨にアプローチ

    第一肋骨は、胸郭出口の下の境界を形成している骨です。この肋骨が上に持ち上がっていたり、位置がずれていたりすると、上にある鎖骨との間のスペースが狭くなり、神経や血管が圧迫されます。

    第一肋骨の位置異常は、呼吸のパターンや姿勢の問題、胸郭の硬さなどによって引き起こされます。特に浅い胸式呼吸を続けている方は、第一肋骨が常に挙上した状態になりやすく、胸郭出口症候群のリスクが高まります。

    当院では、第一肋骨の位置を評価し、必要に応じて調整を行います。第一肋骨を適切な位置に戻すことで、胸郭出口のスペースが広がり、神経や血管への圧迫が軽減されます。多くの患者さんが、第一肋骨の調整後に「呼吸がしやすくなった」「胸が開いた感じがする」とおっしゃいます。これは、胸郭出口が広がったことを体が実感しているのです。

    横隔膜にアプローチ

    「手のしびれなのに、なぜ横隔膜?」と不思議に思われるかもしれません。しかし、横隔膜へのアプローチは、胸郭出口症候群の治療において非常に重要なのです。

    横隔膜は呼吸の主要な筋肉であり、胸腔と腹腔を分ける大きなドーム状の筋肉です。この横隔膜が硬くなったり、動きが悪くなったりすると、呼吸パターンが変わります。横隔膜が使えないと、呼吸を首や肩の筋肉で行うようになります。これを「胸式呼吸」と言います。

    胸式呼吸では、斜角筋という首の筋肉が常に働き続けます。斜角筋は、胸郭出口の後ろ側を形成している筋肉で、この筋肉が硬くなると、神経や血管を後ろから圧迫します。つまり、横隔膜が使えないことが、間接的に胸郭出口症候群を引き起こしているのです。

    さらに、横隔膜は筋膜を介して首の深層筋とつながっています。これを「深層前面ライン」と呼びます。横隔膜が硬くなると、この筋膜のつながりを介して、首の筋肉にも緊張が伝わります。これが斜角筋をさらに硬くし、胸郭出口を狭くする悪循環を生むのです。

    当院では、横隔膜の動きを改善し、正しい腹式呼吸ができるように指導します。横隔膜が正しく働くようになると、斜角筋への負担が減り、首の緊張が緩みます。多くの患者さんが、「呼吸が深くできるようになった」「首が楽になった」「しびれが軽減した」と実感されます。呼吸という、一日に何万回も行う動作を改善することが、症状の根本改善につながるのです。


    治療の流れ

    当院での胸郭出口症候群の治療は、以下のような流れで進めていきます。

    詳細な評価から始まります

    来院されたら、まず詳しくお話を伺います。いつからしびれが出始めたのか、どんな動作で症状が出るのか、一日の中でいつが一番辛いのか。仕事の内容、普段の姿勢、バッグの持ち方、睡眠時の姿勢など、生活のさまざまな側面についてお聞きします。

    次に、実際に体を診させていただきます。姿勢を確認し、肩の高さ、鎖骨の位置、肩甲骨の位置をチェックします。首の筋肉、特に斜角筋の硬さを触診で確認します。鎖骨下筋の状態、第一肋骨の位置、横隔膜の動きも評価します。

    さらに、特殊なテストを行います。腕を上げた状態で脈が弱くなるか、特定の姿勢でしびれが再現されるかなど、胸郭出口症候群に特徴的な所見を確認します。これらの評価を通じて、本当に胸郭出口症候群なのか、どの部位が最も問題なのかを明らかにしていきます。

    段階的な治療アプローチ

    評価で原因が特定できたら、具体的な治療に入ります。当院では、表層から深層へ、周辺から中心へと、段階的にアプローチしていきます。

    まず、首や肩周辺の表層の筋肉を緩めます。僧帽筋や肩甲挙筋など、触診で硬さが確認された筋肉をリリースしていきます。表層の筋肉が緩むことで、その下にある深層の筋肉へのアプローチがしやすくなります。

    次に、斜角筋にアプローチします。斜角筋は首の深層にある筋肉で、慎重に触診しながら、硬くなった部分をリリースしていきます。斜角筋が緩むと、多くの患者さんが「首が楽になった」「腕が軽くなった」と感じられます。

    そして、鎖骨下筋へのアプローチです。鎖骨の下、胸の上部に位置するこの小さな筋肉に、正確に圧をかけていきます。鎖骨下筋がリリースされると、鎖骨の下のスペースが広がり、神経や血管への圧迫が軽減されます。

    第一肋骨の調整も行います。肋骨の位置を確認し、必要に応じて優しく調整します。ボキボキと音を鳴らすような強い矯正ではなく、呼吸に合わせて優しく誘導していきます。

    最後に、横隔膜へのアプローチです。横隔膜周囲の筋膜をリリースし、横隔膜が動きやすい状態を作ります。そして、正しい腹式呼吸の方法をお伝えします。

    姿勢と生活習慣の改善

    治療で体が良い状態になっても、日常生活での姿勢や動作が変わらなければ、また同じ問題が起こります。そこで、姿勢の改善と生活習慣の見直しをサポートします。

    デスクワークの方には、椅子の高さ、デスクの高さ、モニターの位置、キーボードの配置など、作業環境の改善をアドバイスします。肩が前に入り込まない姿勢、首に負担をかけない姿勢を具体的にお伝えします。

    バッグの持ち方も重要です。いつも同じ肩にかけている方には、左右交互に持つようにアドバイスします。リュックサックの場合は、紐が肩に食い込まないよう、適切な長さに調整することをお勧めします。

    睡眠時の姿勢も見逃せません。枕の高さが合っていないと、首に負担がかかり、斜角筋が緊張します。適切な枕の選び方、寝る姿勢についてもアドバイスします。

    そして、呼吸法の指導です。横隔膜を使った正しい腹式呼吸を、日常生活の中で意識的に行っていただきます。最初は難しく感じるかもしれませんが、練習を続けることで、自然と腹式呼吸ができるようになります。


    まとめ

    手のしびれには、様々な原因があります。頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症、手根管症候群など、いくつかの病態が考えられますが、胸郭出口症候群も非常に多い原因の一つです。

    胸郭出口症候群は、鎖骨周辺の狭いスペースで神経や血管が圧迫されることで起こります。なで肩の方、重い荷物を持つ方、デスクワークの方、猫背の方がなりやすい傾向があります。

    当院では、鎖骨下筋、第一肋骨、横隔膜という、見落とされがちな部位にアプローチすることで、症状の根本改善を目指します。鎖骨下筋をリリースすることで直接的な圧迫を解放し、第一肋骨を調整することで胸郭出口のスペースを広げ、横隔膜の動きを改善することで呼吸パターンを変え、斜角筋への負担を減らします。

    「手がしびれる」「腕がだるい」「夜もしびれで眠れない」

    そんな症状でお悩みの方は、一人で悩まず、ぜひ一度当院にご相談ください。胸郭出口症候群かもしれません。適切な評価と治療で、症状は改善できる可能性があります。


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