腰椎4・5番にヘルニアが多い理由 – 医学的視点から

    こんにちは、横須賀市根岸町の一会整骨院です。当院には日々、腰痛でお悩みの患者様が多くいらっしゃいます。特に腰椎ヘルニアは現代人に多い症状ですが、その中でも腰椎4番・5番(L4/L5)あるいは腰椎5番・仙骨1番(L5/S1)に集中して発生することをご存知でしょうか?

    病院ではMRIを撮って手術を勧められる方も多いのが現状です。できれば手術せずに治したいと思われると思います。

    今回は、なぜ腰椎4・5番にヘルニアが多いのか、その医学的理由、当院でも治療についてもお伝えします。

    解剖学的な特徴が関係している

    腰椎4・5番および腰椎5番・仙骨1番の間にヘルニアが多発する主な理由は、これらの部位の解剖学的特徴にあります。

    1. 負荷の集中

    人間の脊柱において、腰椎は上半身の重量をすべて支える役割を担っています。特に腰椎4・5番は以下の理由から最も負荷がかかりやすい部位です:

    • 可動域の大きさ: 腰椎下部は、上部と比較して前後の可動域が大きく、日常動作で頻繁に動きます
    • 体重負荷の集中: 上半身の重量が腰椎に集中し、最下部である腰椎4・5番に最も大きな負荷がかかります
    • 腰椎前弯: 腰椎の生理的な前弯(前方に弯曲)が最も強くなる部位で、椎間板への圧力が不均等になりやすい

    2. 椎間板の特性

    椎間板は、年齢とともに水分含有量が減少し、弾力性が低下します。腰椎4・5番の椎間板は:

    • 大きなストレスを受ける: 体の屈曲・伸展・回旋時に最も大きなストレスを受けます
    • 繰り返しの負荷: 日常生活での座位姿勢や立位姿勢で継続的に圧力がかかります
    • 加齢変化の影響: 他の部位より早く変性が進みやすい傾向があります

    医学的エビデンス

    医学論文によれば、腰椎ヘルニアの約90%はL4/L5またはL5/S1に発生するとされています。これは以下の研究結果からも裏付けられています:

    1. 生体力学研究:前屈姿勢では腰椎下部の椎間板内圧が最も上昇することが確認されています
    2. 疫学調査:デスクワークの増加と腰椎下部ヘルニアの発症率には相関関係がみられます
    3. MRI研究:無症状の方でも40代以上では約30%に腰椎下部の椎間板変性が見られるというデータがあります

    日常生活の影響

    現代の生活習慣も腰椎4・5番へのヘルニア発生に大きく関与しています:

    座位姿勢の長時間化

    • デスクワークやスマートフォン使用時の前傾姿勢
    • 腰椎の生理的湾曲が失われる猫背姿勢
    • 椅子に深く腰掛けない不良姿勢

    運動不足による筋力低下

    • 腹筋・背筋の筋力低下による腰椎サポート機能の低下
    • コアマッスルの弱化による脊柱安定性の低下

    急激な負荷

    • 重量物の不適切な持ち上げ方
    • 急な動作や捻転動作での負荷

    予防と対策

    腰椎4・5番のヘルニアを予防するためには、以下の点に注意することが重要です:

    1. 正しい姿勢の維持
      • 座位時は腰椎の自然な湾曲を保つ
      • デスクワーク中は定期的に立ち上がり、ストレッチを行う
    2. 体幹筋力の強化
      • 腹筋、背筋、インナーマッスルの強化
      • バランスボールなどを用いたコアトレーニング
    3. 適切な荷物の持ち方
      • 重い物を持つときは膝を曲げて腰を落とす
      • 体に近づけて持ち、腰をひねらない
    4. 適度な運動習慣
      • ウォーキングや水泳など、腰に負担の少ない有酸素運動
      • ストレッチによる柔軟性の維持

    当院での治療

    当院では、腰椎ヘルニアの改善に向けて、単に腰部だけでなく、全身のバランスを整える包括的なアプローチを行っています。

    1. 姿勢改善
      不良姿勢は腰椎への負担を増加させ、ヘルニアの悪化につながります。当院では、日常生活での正しい姿勢を指導し、体全体のアライメントを整えることで、腰椎への過度な負担を軽減します。
    2. 骨盤矯正:
      骨盤のゆがみは腰椎の位置関係に直接影響します。骨盤を正しい位置に戻すことで、腰椎への負担が軽減され、ヘルニアの症状改善につながります。
    3. 猫背矯正:
      猫背は腰椎の前弯を強め、椎間板への圧力を増加させます。背中の筋肉を強化し、胸椎の動きを改善することで、腰椎への負担を軽減し、ヘルニアの症状改善を促します。
    4. 全身のバランス調整:
      体全体の筋肉バランスを整えることで、腰椎への負担を分散させ、ヘルニアの悪化を防ぎます。

    これらの総合的なアプローチにより、多くの患者様がヘルニアの症状改善を実感されています。例えば、当院で治療を受けた方の中には、3ヶ月の治療で薬を飲まずに仕事ができるまでに回復された方もいます

    まとめ

    腰椎4・5番にヘルニアが多い理由は、解剖学的な特徴と現代の生活習慣が複合的に影響しています。腰椎下部は常に大きな負荷にさらされているため、日常生活での姿勢や動作に気をつけ、適切な筋力を維持することが予防の鍵となります。

    当院では、腰椎ヘルニアでお悩みの方に対して、症状の緩和はもちろん、再発予防のための適切なアドバイスや運動指導も行っています。お困りの方は、お気軽にご相談ください。

    横須賀市でヘルニアでお困りの方は一会整骨院へ

    〒239-0807 横須賀市根岸町5-21-38 1F右 駐車場2台 完全予約制