膝が痛い、曲がらない——
その悩みの本当の原因を
あなたに知ってほしい
変形性膝関節症は「膝だけの問題」ではありません。姿勢・股関節・足首・筋力すべてが関係しています。
階段を下りるたびにズキッとする。朝、最初の一歩が重い。正座ができなくなった——。そういった膝の悩みを抱えながらも「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまっている方が、横須賀市にも数多くいらっしゃいます。
しかし、変形性膝関節症の進行を緩やかにしたり、痛みを和らげたりすることは、適切なアプローチによって十分に可能です。このページでは、変形性膝関節症の病態から当院(一会整骨院)が実践する全身的な治療方針まで、できるだけ丁寧にお伝えします。
変形性膝関節症とは何か——関節の中で起きていること
膝関節は大腿骨(太もも)・脛骨(すね)・膝蓋骨(お皿)という三つの骨が組み合わさって構成されています。骨と骨が直接ぶつからないよう、関節面は関節軟骨という滑らかな組織で覆われており、その内側には関節液(滑液)が満たされています。
変形性膝関節症とは、この関節軟骨が少しずつ摩耗・変性していく疾患です。軟骨はいちど失われると自力での再生がきわめて難しい組織であるため、放置するほど骨同士の接触が増し、骨棘(こつきょく:骨のとげ)が形成され、膝の形そのものが変わっていきます。
💡 関節軟骨には血管がありません。栄養は関節液を通じてのみ届きます。だからこそ「動かすこと」「関節液を循環させること」が、軟骨の健康維持にとって欠かせないのです。
炎症が起きると関節液が過剰に分泌され「膝に水がたまる」状態になります。これは体の防衛反応ではありますが、水がたまることで膝が腫れ、さらに動かしにくくなる悪循環を生みます。
誰がなりやすいのか——好発年齢と有病率
変形性膝関節症は中高年以降に急増する疾患です。日本における疫学研究では、X線上の変化を含めると推計2,500万人以上が罹患しているとされ、自覚症状を伴う患者は800万人を超えると言われています。
年齢との関係
40代から増え始め、50代・60代で急激に増加します。特に閉経後の女性は骨密度の低下やエストロゲン減少による軟骨代謝への影響から、男性の約2倍の罹患率となっています。70代では2人に1人が何らかの膝の変形を持つとも言われており、「高齢者の国民病」とも呼ばれる所以です。
⚠️ 「年を取ればなるもの」という認識は半分正しく、半分誤りです。加齢は確かなリスクですが、生活習慣・姿勢・筋力によって進行速度は大きく変わります。
なりやすい方の特徴
肥満(体重増加による膝への荷重)、O脚・X脚などのアライメント(骨の配列)の崩れ、大腿四頭筋など膝周りの筋力低下、過去の半月板損傷や靭帯損傷、長年にわたる重労働・正座の習慣——これらが重複するほどリスクは高まります。
軽症から重症へ——症状の進行段階を知る
変形性膝関節症は一般的に、X線所見と症状によって4段階(Kellgren-Lawrence分類)に分類されます。今自分がどの段階にいるかを理解することは、治療の選択肢を考えるうえでとても重要です。
疑い
立ち上がり時や階段昇降時にわずかな違和感や重さを感じる程度。X線では明確な異常が確認しにくい段階です。この時期こそ介入が最も効果的です。
動き始めの痛み、長時間歩行後の痛みが出てきます。安静にすると治まることが多い段階。日常生活への支障はまだ少ないですが、適切なケアが必要です。
歩行中の痛み・膝の腫れ・水たまりが生じやすくなります。正座・深曲げが困難になり、日常生活での制限が増えてきます。O脚変形が目立ちはじめることも。
骨同士が直接接触し、安静時にも痛みが続きます。著しいO脚変形、膝の不安定感が生じ、歩行が困難になるケースも。外科的治療(人工関節など)の適応を検討する段階です。
🌿 当院では主にⅠ〜Ⅲ度の方に対して保存療法(手術をしない治療)を提供しています。Ⅳ度の方も、手術後の機能回復や術前の体力づくりとしてご来院いただくことがあります。
なぜ膝だけを診ないのか——当院が全身を診る理由
多くの方が「膝が痛い→膝の治療をする」という発想で整形外科や整骨院を受診します。もちろん膝そのものへのアプローチも大切ですが、それだけでは「なぜ膝に負担がかかり続けているか」という根本の原因に届きません。
膝関節は、上方(骨盤・腰・猫背)と下方(足首・足部)の両方の影響を常に受けています。どちらかに崩れがあれば、その「しわ寄せ」が膝に集中します。当院では膝だけでなく、次の4つの視点から総合的にアプローチしています。
姿勢・猫背の矯正
猫背になると重心が前方にずれ、膝への圧迫が増大します。胸椎・腰椎のカーブを整えることで、膝への余分な荷重を軽減します。脊柱のアライメント改善は膝痛治療の重要な一手です。
股関節機能の改善
股関節の可動域低下・筋力不足があると、その代償として膝が余分に動きます。特に内転・内旋の過剰な動きはO脚を悪化させ、膝の内側(内側コンパートメント)への負担を増やします。股関節まわりの柔軟性と安定性を高めることが膝保護につながります。
足首・足部の機能改善
扁平足・過回内(かかとが内側に倒れる)などの足部アライメントの崩れは、膝に内向きのストレスをかけ続けます。足首の背屈可動域の低下もスクワット動作などで膝を過前傾させる原因になります。土台である足元を整えることが大切です。
筋力トレーニング
関節を守るのは筋肉です。大腿四頭筋・ハムストリングス・中殿筋など膝・股関節周囲の筋力を高めることで、関節への衝撃を筋肉が吸収できるようになります。できるだけ早期から取り組むことが重要です(詳しくは下記)。
なぜ「できるだけ早期から」筋力トレーニングを始めるべきなのか
「膝が痛いのに運動なんてできるの?」——そう思われる方がほとんどです。しかし、変形性膝関節症においては痛みを理由に動かないことが最大のリスクのひとつとなっています。
廃用性萎縮という落とし穴
痛みがあると人は自然に動かなくなります。すると膝まわりの筋肉は急速に萎縮(廃用性萎縮)し、さらに関節が不安定になり、痛みが増す——という負のスパイラルに入ります。筋肉は使わないと1週間でも目に見えて細くなります。この速度は高齢になるほど加速します。
軟骨への栄養供給と荷重の関係
先述のとおり、関節軟骨は血管がなく関節液から栄養を受け取ります。関節液が軟骨全体に行き渡るためには、「適度な荷重と除重の繰り返し」が必要です。つまり、適切な運動こそが軟骨に栄養を届ける唯一のポンプなのです。過度な安静はこのポンプを止めてしまいます。
早期に始めるほど効果が大きい理由
筋力トレーニングの効果は、軟骨の変性が進む前に始めるほど大きくなります。変形が少ない段階(ⅠからⅡ度)では筋肉がまだ十分に残っており、トレーニングへの適応も早い。筋力がつくことで膝関節への物理的な衝撃が吸収され、軟骨への直接的な摩耗ストレスが軽減されます。
一方、重症化してから筋力訓練を始めようとすると、痛みが障壁となって運動の強度を上げられず、効果が出るまでの時間も長くかかります。「痛くなってから考える」ではなく、「痛み始めた今がスタートライン」という発想の転換が、その後の経過を大きく左右します。
💪 当院では痛みのレベルや筋力に合わせて、寝た姿勢から始められる負荷の低い運動から段階的に指導しています。「運動なんてとても無理」という状態の方でも、安全に始められるメニューをご提案します。
おすすめのトレーニング(初期段階の例)
膝への直接負担を最小限にしながら筋力をつけるために、まずは次のようなアプローチから始めます。変形性膝関節症では内側コンパートメントへの集中荷重が問題の中心にあるため、膝の内側を安定させる内側広筋(VMO)と内側ハムストリングス(半腱様筋・半膜様筋)を優先的に鍛えることが重要です。仰向けで膝の下にタオルを挟み、軽度外旋位を保ちながら行うアイソメトリック(等尺性)膝伸展は内側広筋への選択的な収縮を促す基本種目です。内側ハムストリングスには、伏臥位または椅子座位での膝屈曲(内旋を意識した)トレーニングが有効で、脛骨の内旋を引き出すことで膝内側の安定性を高めます。さらに股関節の外転・伸展を鍛える中殿筋エクササイズはO脚に伴う膝への内向き負担を軽減するうえで欠かせません。
こうした運動を積み重ね、痛みが和らいできた段階でスクワット系の動作へと移行していきます。大切なのは「急がず、でも止めない」こと。継続できる強度と頻度で、着実に筋力の土台を作っていくことが何より重要です。
膝の痛みを、ひとりで抱えないでください
変形性膝関節症は早期介入が鍵です。「もう少し様子を見てから」ではなく、今すぐ動き始めることが、あなたの膝を守ることになります。当院は予約優先制で、お一人おひとりに十分な時間をかけて診させていただきます。
無料相談・ご予約はこちら一会整骨院(横須賀市根岸町5-21-38 奥山ビル1F右) TEL 046-845-9171
